おすすめパニック映画
パニック映画の良さは、困難に打ち勝つ力強さを感じることです。もちろんパニックに巻き込まれ、死んでいく人も大勢出てきますが、そんな状況で生き延びていく姿は、勇気を与えてくれます。おススメのパニック映画として、252 生存者あり、ホテル・ルワンダを紹介します。
252 生存者あり(2008年日本)
●監督 水田伸生
●脚本 小森陽一、斉藤ひろし、水田伸生
●出演 伊藤英明、内野聖陽、山田孝之
災害によって、地下鉄に閉じ込められた5人と、それを救い出すレスキュー達の姿を描く。ストーリーはシンプルで、閉じ込められた5人の人生語りと、最初は反発もしたりしていた5人が心を通わせていく様子を丁寧に織っているのが日本的だな、と感じる。最後がちょっとやりすぎ、というかご都合主義な気もしますが、ほっとするのも事実。地震大国にして島国日本には、防災意識を高める意味でも、もっとこうした映画が増えてもいいですね。
ホテル・ルワンダ(2004年イギリス・イタリア・南アフリカ共和国合作)
●監督 テリー・ジョージ
●脚本 テリー・ジョージ、ケア・ピアソン
●出演 ドン・チードル、ソフィー・オコネドー
アフリカのルワンダ起きた民族紛争を背景に、自分が働いていたホテルに難民を匿ったホテルマンの実話を元に作られた映画です。実際にこの、フツ族によるツチ族の大量虐殺があったのは、1994年のこと、本当にごくごく最近の話です。フツ族とツチ族がいがみ合うようになった背景には、今回大量虐殺されてしまったツチ族による、フツ族の差別があります。ちなみにフツ族が、ツチ族を虐殺したという事件も実際にありました。ではなぜこうした差別がおきてしまったのか、というと、植民地支配も絡んでいるのですね。もちろん事情があるから、といって、大量虐殺が許されるというものではありませんが、ルワンダの歴史を知ると、やはり悲しくなります。なかなか民族間の悪感情を消すというのは難しいのですが、それでもこの紛争の後、ルワンダはアフリカで最も人口密度の高い都市へと発展しています。ホテル・ルワンダでは、フツ族とツチ族、両方の難民を受け入れて、多くの人が救われています。少しでも彼らの間にある憎しみが、薄れて行けばいいのにと願ってやみません。